【ビジネスアナリシス方法論 GUTSY-4®】フェーズⅠ.戦略策定と構造化による業務改革構想立案

私は、シーシエヌグループの梅川と申します。
このたび、シーシーエヌグループは、国内唯一のビジネスアナリシス方法論、GUTSY-4をひろめるために無料の教材を開発しました。
このビデオは、その教材の中で、第Ⅰフェーズの『戦略策定と構造化による業務改革構想立案』の概要を説明します。

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       【ビジネスアナリシス方法論 GUTSY-4®】               フェーズⅠ.戦略策定と構造化による業務改革構想立案

まず、はじめに、弊社シーシーエヌグループを紹介いたします。
本社が東京神田にあるIT業界の会社です。
ERPパッケージの『SAP』を柱としたビジネスを展開し成長してきました。
最近では、IOT分野のソリューションである、みまもという製品を、開発・販売するなどの事業の多角化を進めています。
この多角化の中で、ビジネスアナリシス方法論である、GUTSY-4を活用したプロセス改善コンサルティングビジネスも開始しています。
このGUTSY-4は、プロセスデザインエンジニアリング社の社長である渡辺和宣先生が開発したビジネスアナリシスの方法論です。
弊社の社長が、渡邊先生と同窓の学友であったことから、弊社はGUTSY-4を活用したビジネスをするパートナーとして認定いいただいています。
それでは、以降のビデオで、GUTSY-4の第Ⅰフェーズの『戦略策定と構造化による業務改革構想立案』の概要を説明します。

GUTSY-4は、国内唯一のビジネスアナリシス方法論として業界でいちもく置かれる地位を確立しています。
組織階層に対応した7層からなるプロセス階層レベルを、ビジネスモデル、ビジネスプロセスモデル、IT要求モデル、ITモデルという4つのモデルへ構造化しています。
さらに、4つのモデルは、それぞれサブモデルへ要素分解と詳細化をしています。
そして、要素分解と詳細化したサブモデルを、プロダクトライフサイクルに沿った5つのフェーズで参照します。
それぞれのフェーズは、作業項目とアクティビティ、アウトプットを定義しています。
サブモデルを参照して、フェーズの活動を進めることになります。

この教材は、5つのフェーズの内、最初のフェーズである『第Ⅰフェーズの『戦略策定と構造化による業務改革構想立案』の概要を説明するものです。
GUTSY-4は、5つのフェーズを開始する前に共通的なフェーズの実施を説明しています。
従って、この教材は、共通フェーズの説明を先に行い、その後、第Ⅰフェーズの説明をします。
それでは、開始します。

共通のフェーズとして、スコープの事業概要と事業構造の把握です。
構想フェーズの対象となるスコープを確認・設定して、その事業概要と事業構造を把握します。
このフェーズは、どのフェーズから開始するにも共通的に一度だけ実施するフェーズです。
6項のアクティビティを実施します。
スコープの確認、事業概要の把握、事業構造の把握、主要ステークホルダーの特定、ステークホルダーの分析、業務課題の仮説設定です。
アウトプットは、用語集、バリューチェーン特性、組織モデル、スコープ全体図、ステークホルダ分析図、業務課題一覧、事業環境情報シートになります。

その中で、4つのアウトプットを説明します。
用語集は、業務領域ごとの企業間で共通的な業務用語の意味を説明したものです。
ステークフォルダ分析図は、改革から受ける影響を分析して、ステークホルダの行動を予測するために整理したものです。

バリューチェーン特性は、現状のサプライヤのサプライヤの特性、サプライヤの特性、自社の製品・サービスの特性、流通業者の特性、最終顧客の特性を整理したものです。
事業環境情報シートは、外部環境としてマクロ環境、タスク環境及び内部環境を整理したものです。
これらのアウトプットを事前に準備してフェーズⅠの開始に備えます。

フェーズⅠの全体像です。
事業戦略の実現あるいは業務課題の解決としての業務改革構想について、その事業機会をトップダウンアプローチによって短期間で見つけ出すことが目的です。
10個の作業項目から構成されています。
この教材では、作業項目をWBSとも記載しています。
WBSは、本来、「Work Breakdown Structure」の略称で、プロジェクトのタスクを細分化して表で示す手法のことです。
GUTSY-4では、各活動項目をアクティビティとして呼び、それらをまとめた一連の活動項目群をWBSと読んでいます。
以降、WBSという文言で説明します。
それでは、ひとつひとつ見ていきましょう。

WBS①として、事業目標の確認と構造化です。
事業部長や事業企画部門にインタビューして、スコープとなる製品・サービスに関する事業目標を確認して、これを構造化するWBSです。
7個のアクティビティを実施します。
事業環境情報の収集、事業環境分析の収集、事業部長インタビューの実施、事業目標の確認、事業目標の構造化、事業目標値の詳細設定、事業目標の公式化です。
アウトプットは、事業環境情報シート、市場環境分析図、SWOT分析図、構造化された事業目標体系、事業目標値になります。

その中で、2つのアウトプットを説明します。
市場環境分析図は、SWOT分析のための機会と脅威を特定するものです。
SWOT分析図は、事業の強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats)を軸にして、分析し整理したものです。

WBS②として、事業戦略の確認と構造化による業務要求の抽出です。
事業部長や事業企画部門にインタビューし、スコープとなる製品・サービスに関する事業戦略を確認して、これを構造化して業務要求を抽出するWBSです。
6個のアクティビティを実施します。
市場環境の分析、内部環境情報の収集、事業戦略の確認、 事業戦略を戦略課題に構造化、戦略課題の業務要求への構造化、戦略課題・業務要求の報告と確認です。
アウトプットは、市場環境分析図、戦略課題構造化シート、業務要求構造化シート、SWOT分析図、クロスSWOT分析図、未来実現ツリー<レベル2>、ビジネスモデルキャンバス、事業環境情報シートになります。

その中で、3つのアウトプットを説明します。
クロスSWOT分析は、SWOTをそれぞれ「クロス」させて分析し、戦略を明確にするものです。
戦略課題構造化シートは、財務目標達成のために、顧客、内部プロセス、学習と成長の視点を軸に、事業戦略を経営機能別戦略へ要素分解し、経営機能別戦略を品質、コスト、時間、サービスの観点から詳細化したものです。

業務要求構造化シートは、プロセス階層レベル1(経営機能レベル)の戦略課題をプロセス階層レベル2(業務機能レベル)の業務要求へ要素分解し、業務要求として整理したものです。

WBS③として、個別機能部門における業務課題の抽出です。
販売・マーケティング、財務・経理、購買・調達や製造などの個別機能部門から業務課題を抽出するWBSです。
7個のアクティビティを実施します。
事前準備、営業・生産・管理部門の業務課題のインタビュー、同整理、 営業・生産・管理部門の業務課題の抽出、営業・生産・管理部門の主要課題の抽出、同レビュー、営業・生産・管理部門の主要課題の公式化です。
アウトプットは、業務課題インタビューシート、SCネットワーク分析チェックリスト、SCORレベル2プロセス評価チェックリスト、業務機能別主要課題一覧表になります。

その中で、4つのアウトプットを説明します。
業務課題インタビューシートは、プロセス階層レベル2(業務機能レベル)でインタビュー項目とインタビュー結果をまとめたシートです。
SCネットワーク分析チェックリストは、他の組織との関係などからサプライチェーン・マネジメンの課題を抽出したチェックリストです。

SCORレベル2プロセス評価チェックリストは、APICS SCCが提供する「Supply Chain Operations Referenceモデル」のレベル2プロセスの質問と結果のリストです。
業務機能別主要課題一覧表は、営業、生産、管理の単独機能部門のプロセス階層レベル2での業務要求、業務課題、現状、原因、影響などを整理した一覧表です。

WBS④として、複数の機能部門にまたがる業務課題の抽出です。
複数の機能部門にまたがる業務課題、たとえばサプライチェーン課題を抽出するWBSです。
4個のアクティビティを実施します。
サプライチェーン課題の調査準備、サプライチェーン系課題の仮説設定、プロセス診断からの原因仮説の設定、SCM 系主要課題の抽出です。
アウトプットは、スコープ全体図<レベル1>、スコープ全体図<レベル2>、業務機能別主要課題一覧表、(SCM系)になります。

その中で、1つのアウトプットを説明します。
業務機能別主要課題一覧表、(SCM系)は、複数機能部門にまたがるプロセス階層レベル2での業務要求、業務課題、現状、原因、影響などを整理した一覧表です。

WBS⑤として、業務要求と業務課題の業務機能別課題集約表への集約です。
事業戦略からの業務要求と主要業務課題を合体させるため、「実現すべき要求と解決すべき課題」、すなわちビジネスモデルの対組織内部的なサブモデルとしての業務改革モデルを定義するWBSです。
3個のアクティビティを実施します。
業務要求と業務課題の集約、事業目標と事業戦略や業務課題との整合性の確認、業務改革モデルのレビューと報告です。
アウトプットは、業務機能別課題集約表(業務改革モデル)になります。

その中で、1つのアウトプットを説明します。
業務機能別課題集約表(業務改革モデル)は、プロセス階層レベル2(業務機能レベル)での実現すべき業務改革モデルとして、戦略を構造化した業務要求および機能部門長から引き出した業務課題をマージしたものです。

WBS⑥として、業務改革施策の立案です。
前WBS③④⑤で主要課題に絞り込んだ、レベル2プロセス上の「実現すべき要求と解決すべき課題」を実現・解決するための方法を検討するWBSです。
4個のアクティビティを実施します。
主要課題の根本原因の検討、主要課題の解決策の検討と立案、業務改革施策案への集約、業務改革施策案の詳細化です。
アウトプットは、課題別業務改革施策立案シートになります。

その中で、1つのアウトプットを説明します。
課題別業務改革施策立案シートは、課題別に業務改革施策やテーマを設備、組織、業務ルール、業務プロセス、人のスキル・意識、情報とシステムに類別して整理します。

WBS⑦として、業務改革施策の立案です。
より詳細な業務改革施策のために、その重要性や組織成熟度からの難易度、順序としての整合性、プロセス改革区分間のバランスを検討し、段階的期間別の業務改革ステージ案、(業務改革ロードマップ案)を策定するWBSです。
1個のアクティビティを実施します。
業務改革ロードマップの立案です。
アウトプットは、業務改革ロードマップになります。

その中で、1つのアウトプットを説明します。
業務改革ロードマップは、業務改革施策の中期的な時系列段階計画を表したものです。

WBS⑧として、業務改革の効果の算出です。
業務改革の定性的、定量的効果を算出するWBSです。
3個のアクティビティを実施します。
定性的効果の算出、定量的効果の算出、事業目標モデルとの照合です。
アウトプットは、代表的KPIと定量的効果の一覧になります。

その中で、1つのアウトプットを説明します。
代表的KPIと定量的効果の一覧は、リードタイムやコスト等の代表的メトリクスに対して、見積もられた効果と前提となる計算式等を一覧化したものです。

WBS⑨として、IT 戦略の立案です。
業務改革構想からIT 戦略を立案するWBSです。
4個のアクティビティを実施します。
IT動向調査、自社のITシステム資産の調査・評価、IT戦略の策定、IT 戦略構想書の取りまとめです。
アウトプットは、IT戦略構想書になります。

その中で、1つのアウトプットを説明します。
IT戦略構想書の目次例です。IT構想の目的、全体IT構想、個別システム構想などが記述されています。

WBS⑩として、業務改革構想書の取りまとめと報告です。
これまでの手順で立案した業務改革構想について、業務改革構想書として取りまとめて、プロジェクトスポンサーに報告(プレゼンテーション)するWBSです。
6個のアクティビティを実施します。
業務改革構想書の設計、業務改革構想書の作成とレビュー、エグゼクティブサマリの作成とレビュー、プロジェクトスポンサーへプレゼンテーション、次フェーズのためのプロジェクト計画、次フェーズのためのプロジェクトマネジメント計画です。
アウトプットは、業務改革構想書、フェーズⅡのプロジェクト計画書になります。

その中で、2つのアウトプットを説明します。
業務改革構想書の目次例です。経営機能別課題の抽出、業務改革施策(概要)、業務改革構想、プロセス改革企画フェーズを記載しています。
フェーズⅡのプロジェクト計画書の目次例です。プロセス改革の目的、設計後のプロセス、プロジェクト目標、成果物とその作成方針、フェーズⅡの詳細プロジェクト計画を記載しています。
このWBS⑩が第Ⅰフェーズの『戦略策定と構造化による業務改革構想立案』の最後のWBSになります。

おわりに、5つのフェーズを説明する教材をオンライン化を紹介します。
このように、弊社は、GUTSY-4の5つのフェーズの内、フェーズⅠ、Ⅱ、Ⅲを解説したオンライン教材(無料)を開発し公開しました。
今回ご紹介した教材は、フェーズⅠ.戦略策定と構造化による業務改革立案です。
進め方(WBS、アクティビティとアウトプット)を中心にして説明しました。
GUTSY-4を導入すると、教材で説明した内容だけでなく、各種の技法、ツールや各種コンセプトを知ることができます。
さらに、業務参照モデルを活用すれば、生産性と品質を上げることができます。

弊社は、GUTSY-4のコンテンツを活用したビジネスを展開しています。
現在は、企業のデジタル化が求められています。
GUTSY-4を活用してデジタル化を推進したいとお考えがありましたら弊社をご用命いただき、貴社デジタル化を共創いたします。